「インフルエンザウイルスって何?」東京顕微鏡歯科治療総合診療アシスタントYU
- 2015.01.26 Monday
- 01:25
インフルエンザ@厚生労働省、今年も流行していますね。巷では、インフルエンザワクチンについて色々と論議されているようですが、そもそも、インフルエンザウイルスってなんなのでしょうか?
本来インフルエンザウイルスはカモなど水鳥を自然宿主として、その腸内に感染する弱毒性のウイルスであったものが、突然変異によりヒトやトリ、ブタ、ウマなどに感染するようになったと考えられています。
インフルエンザウイルスはオルソミキソウイルス科に属し、エンベロープ(ウイルスの膜みたいなもの)をもつ1本鎖RNAウイルスです。ウイルスの形は直径80〜120nmの球状ですが、多型性の粒子構造をとることもあります。ウイルスの表面にはスパイクとよばれる糖タンパク質が突出しています。このスパイクはA型とB型ではヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)がありC型では(HE)があります。A型、B型、C型のうち冬から春にかけて流行を繰り返すのはA型とB型です。特にA型ではHAとNAに多くの亜型があり、その組み合わせ(H1N1やH3N2など)で様々な抗原性を、持つことから世界的な流行を引き起こすことがあります。
季節性インフルエンザは毎年冬から春に流行がみられる。飛沫感染(咳やクシャミの飛沫微粒子による感染)により気道に入ったウイルスが気管、気管支の上皮細胞で大量に増殖します。インフルエンザウイルスは気管上皮細胞をレセプター(ウイルスが感染できる分子のこと)としているため、気管上皮のみに感染します。
潜伏期間は1日〜3日で発熱(38〜39℃)、頭痛、悪寒、咽頭痛、鼻汁などの呼吸器症状を訴え、さらに関節痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状に至ります。小児には下痢、嘔吐などの消化器症状も認めることがあります。数日〜1週間程度で完治します。
合併症として、重要なものは肺炎です。多くは細菌の二次感染によるものです。高齢者や妊婦、心疾患、糖尿病などの基礎疾患を持っているとかかりやすいです。
インフルエンザの治療法としては主に上気道に感染に対する対処療法が、中心となります。インフルエンザの発症を抑制するための治療薬として、抗インフルエンザウイルス薬が開発されています。しかし、これらの薬剤は根本的なものではなく発症後早期(48時間以内)に使用する必要があります。現在日本では、オセルタミビル(タミフル®)、ザナミビル(リレンザ®)、ランナミビル(イナビル®)などのノイラミニダーゼ阻害薬が、認可されていますが、新たな薬剤も、次々と開発されています。
最後に、予防法としては弱毒性生ワクチンと不活化ワクチン双方が実用化されています。ワクチンの製造には6カ月ほどかかるため、次の流行を予測して生産する必要があります。免疫のない若年者の場合は弱毒生ワクチンが、感染歴のある成人では不活化のほうが高い効果を得られるといわれています。
皮下接種ワクチンは「感染予防より重症化の防止に重点がおかれた予防法」です。健康な成人でも感染防御レベルの免疫を獲得できる割合は70%弱(同時期に2度接種した場合は90%まで上昇)です。免疫が未発達な乳幼児では発症を予防できる程度の免疫を獲得できる割合は20%〜30%とされています。
ご参考までにどうぞ^ ^
本来インフルエンザウイルスはカモなど水鳥を自然宿主として、その腸内に感染する弱毒性のウイルスであったものが、突然変異によりヒトやトリ、ブタ、ウマなどに感染するようになったと考えられています。
インフルエンザウイルスはオルソミキソウイルス科に属し、エンベロープ(ウイルスの膜みたいなもの)をもつ1本鎖RNAウイルスです。ウイルスの形は直径80〜120nmの球状ですが、多型性の粒子構造をとることもあります。ウイルスの表面にはスパイクとよばれる糖タンパク質が突出しています。このスパイクはA型とB型ではヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)がありC型では(HE)があります。A型、B型、C型のうち冬から春にかけて流行を繰り返すのはA型とB型です。特にA型ではHAとNAに多くの亜型があり、その組み合わせ(H1N1やH3N2など)で様々な抗原性を、持つことから世界的な流行を引き起こすことがあります。
季節性インフルエンザは毎年冬から春に流行がみられる。飛沫感染(咳やクシャミの飛沫微粒子による感染)により気道に入ったウイルスが気管、気管支の上皮細胞で大量に増殖します。インフルエンザウイルスは気管上皮細胞をレセプター(ウイルスが感染できる分子のこと)としているため、気管上皮のみに感染します。
潜伏期間は1日〜3日で発熱(38〜39℃)、頭痛、悪寒、咽頭痛、鼻汁などの呼吸器症状を訴え、さらに関節痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状に至ります。小児には下痢、嘔吐などの消化器症状も認めることがあります。数日〜1週間程度で完治します。
合併症として、重要なものは肺炎です。多くは細菌の二次感染によるものです。高齢者や妊婦、心疾患、糖尿病などの基礎疾患を持っているとかかりやすいです。
インフルエンザの治療法としては主に上気道に感染に対する対処療法が、中心となります。インフルエンザの発症を抑制するための治療薬として、抗インフルエンザウイルス薬が開発されています。しかし、これらの薬剤は根本的なものではなく発症後早期(48時間以内)に使用する必要があります。現在日本では、オセルタミビル(タミフル®)、ザナミビル(リレンザ®)、ランナミビル(イナビル®)などのノイラミニダーゼ阻害薬が、認可されていますが、新たな薬剤も、次々と開発されています。
最後に、予防法としては弱毒性生ワクチンと不活化ワクチン双方が実用化されています。ワクチンの製造には6カ月ほどかかるため、次の流行を予測して生産する必要があります。免疫のない若年者の場合は弱毒生ワクチンが、感染歴のある成人では不活化のほうが高い効果を得られるといわれています。
皮下接種ワクチンは「感染予防より重症化の防止に重点がおかれた予防法」です。健康な成人でも感染防御レベルの免疫を獲得できる割合は70%弱(同時期に2度接種した場合は90%まで上昇)です。免疫が未発達な乳幼児では発症を予防できる程度の免疫を獲得できる割合は20%〜30%とされています。
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