「唾液のpHと緩衝能」 東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタント
- 2011.03.23 Wednesday
- 22:15
「口が酸っぱくなる」という慣用句には唾液の緩衝能が関係している??
嫌になるほど同じことを何度も繰り返し言い続けることを「口を酸っぱくする」や「口酸っぱく」などと使います。しかし普段酸っぱいものを食べていないのに口が酸っぱく感じる人はあまりいませんね・・・。なぜこのような慣用句ができたのでしょうか。どうも唾液にヒントがあるようです。
物質の度合いを示すpHは0〜14の数字で表記され、数字が大きくなるほど強いアルカリ性、。数字が小さくなるほど強い酸性を示しています。中間のpH7は中性を示します。
安静時の唾液を測ってみるとおおむね中性でpHは6.2〜7.6程度です。通常、酸性の強いものを口にすると酸っぱさを感じ、アルカリ性の強いものだと苦さを感じます。
しかし、酸っぱいものを口にしてもその酸っぱさは口に永久に残りません。また、歯は酸によって溶かされますが酸っぱい味のものを一度飲んだからといって必ず歯が溶けるわけではありません。なぜでしょうか・・・。それは唾液による緩衝能があるからです。
唾液の緩衝能とは、唾液が正常な範囲に口腔内を保とうとpHの変化に抵抗する働きのことです。唾液は緩衝液として作用し、口腔内のpHの変化に抵抗します。ヒトの唾液の緩衝能は85%~95%が重炭酸塩システムによるものです。
唾液のpHは唾液中の重炭酸イオン濃度によって変化し、濃度が増すとpHも上昇します。重炭酸イオン濃度は唾液分泌量に強く依存するため、唾液分泌量が多いと緩衝能が高く、少ないと低くなると言われています。また、咀嚼により刺激時唾液が分泌されると重炭酸イオン濃度が約10倍以上になると言われています。
緊張や口腔乾燥症のように唾液が減少していると重炭酸イオン濃度は低く唾液のpHが下がって唾液緩衝能が低くなります。
以上のことから同じことを何度も話しているうちに唾液が減って緩衝能が低くなり、口腔内が酸性に傾いたのを昔の人が感じて「口が酸っぱくなる」と表現したのではないかということです。しかし、実際のところ、この慣用句の語源はいまだ不明だそうです・・・。
当院では唾液検査を行っています。pHと緩衝能については、唾液を採取したその場で結果をご覧になることができます!(^^)!
こちらは今週のお花です!!今週もSACHIさん@東京顕微鏡歯科が生けてくれました。色合いとバランスがとっても素敵☆見ているだけで、気持ちも明るくなります!SACHIさんはいつも女性らしくて、手先が本当に器用!!私も見習わなくては〜(^^ゞ
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