「慢性頭痛のガイドライン」東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.06.12 Wednesday
  • 08:26

頭痛になったことはありますか?

私は頭痛を感じることがありますがいつも原因はわからず、おおよそ一週間ほど耐えると痛みは消えていくので、肩こりとか腰痛みたいなものだな〜深く考えずに頭痛と付き合っています。

 

頭痛にはいくつかの分類がありますが、片頭痛に関しての国内の年間の有病率は8,4%で、前兆のある片頭痛が5,8%です。片頭痛の有病率は20〜40歳代の女性で高いです。未成年における有病率は高校生で9,8%、中学生で4,8%です。性別、年代別にみると最も片頭痛有病率の高い30歳代女性では有病率が20%に達し、40歳代女性でも約18%と高い有病率を示しています。

片頭痛の病態生理はまだ確定的な機序は確立されていません。頭痛は大きく以下の3部に分類されます。

 

国際頭痛分類第2版の頭痛分類

第1部 一次性頭痛

1片頭痛

2緊張型頭痛

3郡発頭痛およびその他の三叉神経、自律神経性頭痛

4その他の一次性頭痛

 

第2部 二次性頭痛 (頭蓋内に限らず頭痛の原因となる何らかの疾患があって発生する頭痛)

5頭頸部外傷による頭痛

6 頭頸部血管障害による頭痛

7非血管性頭蓋内疾患による頭痛

8物質またはその離脱による頭痛

9感染症による頭痛

10ホメオスタシスの障害による頭痛

11頭蓋骨、頸、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口あるいはその他の顔面、頭蓋の構成組織の障害に起因する頭痛あるいは顔面痛

12精神疾患による頭痛

 

第3部 頭部神経痛、中枢性、一次性顔面痛およびその他の頭痛

13頭部神経痛および中枢性顔面痛

14その他の頭痛、頭部神経痛、中枢性暑いは原発性顔面痛

 

頭痛の診断をするときに大切なことは一次性頭痛と二次性頭痛の鑑別です。二次性頭痛は多種多様です。生命の危機にも存在するので注意深くみる必要があります。

 

1突然の頭痛

2今まで経験したことがない頭痛

3いつもと様子の異なる頭痛

4頻度と程度が増していく頭痛

5 50歳以降に初発の頭痛

6神経脱落症状を有する頭痛

7ガンや免疫不全の病態を有する患者の頭痛

8精神症状を有する患者の頭痛

9発熱、項部硬直、髄膜刺激を有する頭痛

 

上記の症状を有する頭痛は二次性頭痛を疑って診断することが推奨されます。

 

また、一次性頭痛と二次性頭痛の鑑別には画像診断も重要です。くも膜下出血は約25%が誤診されているといわれています。画像診断では発症早期のCTあるいはMRIのFLAIRの診断率が高いといわれています。

 

(CT/MRIによる診断的有効性)

 

歯科医院における頭痛医療

顎関節症は圧倒的に女性が多く、性差が影響する疾患いわれています。一次性頭痛、特に片頭痛、緊張型頭痛は顎関節症

を発症していることが多いです。また郡発頭痛、片頭痛患者では痛みが顔面や歯に及ぶことがあるため、歯痛や顎関節の痛みを主訴にしかを受信することがあります。これらの頭痛と顎関節症、歯原性歯痛の鑑別診断ができることが望まれます。一方、歯科疾患が二次性頭痛の原因になりうることが示されています。

 

国際頭痛学会の頭痛分類では、緊張型頭痛は頭蓋周囲の圧痛を伴うものと伴わないものに大別され、触診による頭蓋周囲の圧痛の増強は最も重要な異常所見です。圧痛は頭痛の強さと頻度とともに増強し、実際の頭痛の発現中にさらに悪化するとされています。頭蓋周囲の圧痛とは、前頭筋、側頭筋、咬筋、外側・内側翼突筋、胸鎖乳突筋、板状筋、僧帽筋の圧痛です。つまり、緊張型頭痛と筋性顎関節症は疼痛発生源は同じで疼痛感受部位が異なる類似した疾患といえます。筋障害であるために肩こり、首こりを併発していることが多いです。

また、顎関節症と頭痛、歯痛と頭痛の間には病態的関連があることが示されています。片頭痛は有病率の高い疾患であるため、他の有病率の高い疾患と偶発的に共存する可能性があります。顎関節症患者の半数が片頭痛を併発しているという報告もあります。

また、片頭痛の痛みが三叉神経第1枝領域のみだけではなく、2枝、3枝領域にも感じられることがあり、顎関節症あるいは歯痛と誤診されることがあります。これは片頭痛発作により中枢神経系が感作された結果であり、逆に頭頸部の深部痛が中枢神経を感作させる報告もみられ、結果的に顎関節症は頭痛の発作回数増や慢性化の寄与因子の一つであるといわれています。

 

ご参考までにどうぞ。

 

「ISOとバリデーション」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.06.05 Wednesday
  • 11:58

ISOとバリデーション

滅菌バリデーションとは、滅菌保証が科学的根拠を有し再現性をもって達成される滅菌条件を求め、これを文書化することです。つまり滅菌保証10-6レベルが確実に得られることを検証することです。

具体的には、滅菌工程が正しく稼働しているか否かを国際的基準にかなった計測機器を用いて、測定機器の正確な稼働のもとに適切な方法で試験をし、最終的に滅菌にかかわるすべてのものが正しく稼働していることを確認(検証)します。

 

滅菌の確実性を保つためには、滅菌工程の確立が重要であり、バリデーションの考え方が大切です。

 

このバリデーションを徹底することはISO13485、重要視されていたり、ISO規格を作成する際の基本的な考え方になっています。医薬品製造においてはGMP、医療機器の製造、使用においてはQMSの根幹をなすものです。

滅菌医療用品を使用するにあたって、使用者はそれを見ても滅菌が確保できているか否かは全くわからない。単に滅菌用品の供給者を信頼して製品の品質保証を委ねています。それだけに供給者側が使用者が信頼するに足る滅菌がなされていることを証明することが大切になってきます。

それには、供給者側が滅菌工程の設計段階から滅菌工程の開発・管理・方法・手順すべてを科学的根拠・妥当性をもって作り上げ、それが初期の目的通りに機能していることをシステマチックに検証し、文書化して示さなければならない。文書化することは検証を行った証拠になるばかりか、バリデーション作業を検証する効率化のために役立つことです。

 

2012年3月30日、国際標準化機構(ISO)において発行された滅菌バリデーションに関するISO規格が改正され、国際的な整合性の確保を図るため、施工通知の「滅菌バリデーション基準」を改正し「医療用具の滅菌バリデーションに関するガイドラインについて」は廃止されました。本改正「滅菌バリデーションの基準」の第11項には、以下のように記載されています。

滅菌医療機器の出荷方法は、パラメトリックリリースによるということである。同じように滅菌している「医薬品」には未だパラメトリックリリースが浸透していないが、滅菌医療機器の出荷は科学的に合理的である。

 

滅菌プロセスからの製品リリース

1製品の滅菌プロセスでの運用結果についての記録の照査の手順を定めること

2滅菌プロセスで処理した製品の無菌性の保証についての判定基準および、その方法を定めること。これにはプロセスの定義および、滅菌バリデーションの照査および承認の項において必要とした事項を定めること

3日常の滅菌プロセスで処理した製品の無菌性の保証についての判定方法は滅菌バリデーションおよび日常の滅菌プロセスの管理の程度により次に分類される方法によること

・パラメトリックリリース

・バイオロジカルインジケーターの培養試験結果および滅菌バリデーションの結果に基づき定めたパラメータの管理結果による判定

 

バリデーションの方法とその内容

製品性能(product qualification)と滅菌方法・滅菌条件の選定

・製品および包装ごとに各滅菌法の影響を調査し、どの滅菌法を選択するか決める

・バイオバーデンの生菌数と滅菌抵抗性を調査し、無菌性を達成するための滅菌条件を決める

 

装置の性能と試験(installation qualification)

・決められた滅菌条件にあった装置の性能を決定し、装置の設計を行う。その際、装置の使用および設計の詳細は文書化する。

・滅菌に関する変動の可能な要因、特に滅菌媒体の均一性が保証される設定し、許容基準を決定する。

・装置の校正に使用する計測機器は国際的に評価されたものを用い、装置が正しく作動していることを確認する。

・装置が設計・製作され、据付が完了した後、再度検査し基準に合致していることを確認、文書化して、責任によって承認・保存されなければならない。

 

工程性能(process qualification)、稼働性能適格性確認

・装置として設計されたものが、実際に工程稼働時にどのように実現されているか確認する

 

保証(certification)

・製品の性能

・装置の性能と試験

・工程性能試験の結果は相互に矛盾がないことを確認した上で、文書化して照合・確認し承認されていなければならない。必要により再バリデーションになることもある。

 

バリデーションの維持

バリデーションは工程・機器・方法の稼働期間中、常に維持されなければならない。バリデーションの維持のためにも機器の校正、再バリデーション、記録のレビューが計画的に行われることが必要である。

 

 

「ISO11138 生物学的インジケータbiological indicator:BI」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.05.29 Wednesday
  • 15:07

生物学的インジケータ(biological indicator:BI)は当該滅菌法に対して、強い抵抗性を持つ指標菌の芽胞を一定菌量含むもので、滅菌工程の開発、およびバリデーション、再適格性確認、日常の工程管理に用います。生物学的インジケータ(biological indicator:BI)は当該滅菌工程の微生物殺滅効果を直接的に検証できる唯一のインジケータで、無菌性を保証する手段です。滅菌処理後生物学的インジケータ(biological indicator:BI)を取り出し、製造販売元の推奨する手段で培養を行い、結果を判定します。生物学的インジケータ(biological indicator:BI)は化学的インジケータのように特定の重要プロセスにのみ反応するわけではなく、滅菌工程における滅菌工程における微生物殺滅効果を直接的に検証することができるため、滅菌工程の適格性を総合的に判断するのに適しています。

医療機関における滅菌工程のバリデーション、再適格性確認および日常の工程管理などにおいては生物学的インジケータ(biological indicator:BI)に加えて、物理的制御のモニタリングおよび、化学的インジケータと常に組み合わせて用いることが望ましい。使用の際は、適用の滅菌工程に適した工程試験用具(PCD)の形態で使用します。

培地一体型、紙片型、指標菌混濁液など様々な形態の生物学的インジケータ(biological indicator:BI)が市販されていますが、医療機関においては無菌操作が不要で取り扱いが簡便かつ、培養時間が比較的短時間であることが検証されている、培地一体型の使用が望ましいです。

 

関連国際規格

生物学的インジケータ(biological indicator:BI)の製造および評価、選択と使用などについては国際規格で要求事項や指針が設けられています。

ISO11138-1は生物学的インジケータ(biological indicator:BI)の要求仕様の根幹となる規格であり、製造方法、ラベル記載要求事項、性能要求事項、包装方法などが述べられており、生物学的インジケータ(biological indicator:BI)が用いられるべき滅菌法、菌種、菌数、表示、包装方法、使用有効期限、保管方法、D値、Z値、生存/死滅時間、回収菌量確認試験法、廃棄法などが記載されています。

ISO11138-2は酸化エチレンガス滅菌工程のためのBIの規格

ISO11138-3は蒸気滅菌工程のためのBIの規格

ISO11138-4は乾熱滅菌工程のためのBIの規格

ISO11138-5は低温蒸気ホルムアルデヒド(LTSF)のためのBIの規格

 

 

使用方法

生物学的インジケータ(biological indicator:BI)を工程試験用具(PCD)に挿入し、滅菌が困難と考えられる場所に置きます。PCDには生物学的インジケータ(biological indicator:BI)と共にCIも一緒に挿入し、すぐの判断材料とします。

滅菌工程のバリデーションおよび再適格性確認などにおける使用目的は、微生物学的稼働性能適格性確認における目的とする無菌性保証水準の達成確認です。特に臨床上避けられない状況を除き、インプラント(生体植え込み器具)を滅菌する工程について生物学的インジケータ(biological indicator:BI)を毎回使用し、陰性結果を確認後に払い出しすることが推奨されています。

また、同一の滅菌器においてもプログラムの変更がある場合は、プログラム毎に生物学的モニタリングを行うことが推奨されています。

 

使用済みの生物学的インジケータ(biological indicator:BI)は医療機関の方針に基づいて廃棄します。市販生物学的インジケータ(biological indicator:BI)の指標菌として通例使用されているGeobacillus stearothermophilusおよびBacillus atrophaeusの病原性は極めて低いが陽性結果を示した生物学的インジケータ(biological indicator:BI)は蒸気滅菌処理してから廃棄することが望ましい。その際の手順などは製造販売元の推奨を確認することが必要です。

 

ご参考までにどうぞ。

「心臓 冠状動脈」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.05.19 Sunday
  • 11:21

心臓は心膜に包まれ、左右の肺の間の下部にある、大きさは人の握りこぶし大で、成人では200〜300gの重さである。

 

(ナースフルより引用)

 

心臓は心室中隔と心房中隔により右心房、左心房、右心室、左心室に分けられています。

右心房には上大静脈と下大静脈が開口し全身の静脈血が流れ込んできます。左心房には肺静脈が開口し、肺からの静脈血が流れ込みます。右心室から肺動脈が出て、肺に静脈血を送ります。左心室から大動脈が出ます。また、体循環に血液を送り出すため右心室に比べ、壁は厚く、外形も大きです。

 

心臓が1回の収縮で大動脈内へ送る血液の量を1回拍出量といい、成人では役70mlです。1分間に拍出する量は、それに心拍数をかけて、70ml×70回/分として4900ml、約5Lとなります。

 

心臓の壁は厚いので、内腔空の血液供給だけでは栄養の供給ができません。なので、心臓自身に栄養を供給する血管が分布しています。この栄養血管と呼ばれる動脈と静脈を冠状動脈、冠状静脈と言います。

 


 

左右の冠状動脈は上行大動脈の基部から出て、心臓を取り巻くように分布します。心臓に栄養を供給した血液は、毛細血管→心臓静脈→冠状静脈洞の経路をとり、右心房に回収されます。

 

(トヨタ記念病院より引用)

 

冠状動脈が狭窄して心筋の虚血が生じたものを狭心症、閉塞してその血管の栄養領域の心筋が壊死したものを心筋梗塞@ガイドラインといいます。

 

 

「ボウィーディックテストの国際規格」 東京顕微鏡歯科診療専門歯科衛生士YU 

  • 2019.05.12 Sunday
  • 17:05

ボウィー・ディックテストとは、真空高圧蒸気滅菌器のチャンバー 内の真空脱気性能(チャンバー内の空気の排除ができているか)を確認するテストです。毎日滅菌運転前に実施、また滅菌器の故障後等の使用の際は連続で3回テスト運転を実施することが推奨されています。

 

(日油技研より引用)

 

ボウィー・ディックテストはISO11140-1において化学的インジケータのタイプ2に分類されます。

インジケータの変色条件は134℃・3,5minです。

 

現在、ボウィーディックテストには3つの国際規格があります。

 

ISO11140-3(以前の欧州規格に準じた規格、テストパックの密度が高い)

ボウィー・ディックテストの原法は折りたたんだ吸湿性の外科用再使用タオルから構成されます。

テストパックの総重量は約7kg

 

ISO11140-4(以前の欧州規格に準じた規格、テストパックの密度が高い)

テストパックの総重量は約7kg

 

ISO11140-5(以前の米国規格の準じた規格、テストパックの密度は欧州規格の半分程度)

テストパックの総重量は約4kg

 

テストパックを置く場所は、空の滅菌器の最も滅菌条件の悪い場所に水平に置きます。滅菌器の下方、扉近くが一般的です。

試験運転の前に滅菌器の暖機運転を行います。ボウィー・ディックテストのプログラムが備わっている滅菌器もあります。

一般的に推奨される処理時間は134℃3,5minですが、処理時間は4分間とすることも可能です。しかし、4分間を超えてはなりません。もし、処理時間が4分間より長い場合は試験は無効となります。暖機運転が行われないで試験をすると不合格となることがあるので、暖機運転は必ず行います。

 

テストシートの中央部分が周囲の色と同じになれが試験合格です。

滅菌器の機能不全のために工程中に残留空気(エアポケット)が存在していると、テストシートの中央部分が周囲の色と異なり試験不合格となります。

26e1bc66.jpg

 

ご参考までにどうぞ。

 

 

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